卸売業から見えた「もっと良くなる未来」
私は電線の卸売業を営んでいます。
この仕事は、創業以来ずっと社会を支え、お客様の事業を前に進めてきました。
インフラに欠かせない製品を届けることで、暮らしや産業に貢献してきたという誇りがあります。
ただ、その一方で、日常の景色が「価格」や「条件」で比べられるモノクロの世界になってしまいがちなのも事実です。
けれど私は、その現実を悲観しているわけではありません。
むしろ「ここにもっと色を足せば、さらにおもしろい未来になる」と強く感じました。
「なぜ」を問い直すことから始まった
転機になったのは、自分自身が「なぜこの仕事をしているのか」と真正面から考えたことです。
ただ商品を届けるだけでなく、「誰かの役に立ちたい」「世の中を少しでもよくしたい」という想いが、根っこにある。
でも、その想いは普段の仕事の中で埋もれてしまうことがある。
同じことをしていても、意味を意識した瞬間に仕事はまったく違う色に見えてきました。
この体験が、「モノクロをカラフルに」というミッションにつながっています。
ブランディングは“飾り”じゃない
世の中でよく「ブランディング」という言葉が使われます。
でもその多くは、ロゴやデザイン、広告といった外側のことだけを指しているように感じます。
もちろん見た目を整えることも大切ですが、それだけでは本質的な変化は起きません。
ブランディングとは「独自の色を見つけ、それを世の中との約束にすること」。
理念や志、価値観や強み――つまり「なぜやるのか」という答えを鮮明にし、
社員一人ひとりが自分の言葉で語れるようになったとき、初めて本物になります。
外側を飾るのは、そのあとで十分です。
むしろ内側からにじみ出る姿勢こそが、一番のブランドになる。
中小企業だからこその強み
大企業のように広告に莫大な費用をかけることはできません。
けれど、それは弱点ではなく強みです。
社員の人数が少ないからこそ、理念や価値観を深く・早く浸透させられる。
お客様との距離が近いからこそ、外側を飾らなくても想いがまっすぐに伝わる。
このシンプルで強力な仕組みは、小さな会社だからこそ実現できるものです。
私たちは「小規模だからこそできるブランディング」を武器にしたい。
そして、同じように日々奮闘している中小企業のパートナーにこそ、この強みを届けたいのです。
「おもしろい仕事」を増やしたい
私たちが目指しているのは、単なる売上の拡大や派手なブランドづくりではありません。
社員が誇りを持ち、「この仕事はおもしろい」と本気で感じられる会社を増やしたい。
モノクロのように単調で退屈な日常から、カラフルで意味があり、楽しい未来へ。
そのために必要なのが「ブランディング」だと考えています。
最後に
私は卸売業で培った経験を土台に、このブランディング事業を始めました。
卸売業も、ブランディング支援も、根っこにあるのは同じ想いです。
「自分たちのために正直に働く。その姿勢が結果としてまわりを良くする」。
VISTRISEは、モノクロをカラフルにするパートナーでありたい。
そして私自身も、まじめに働き、本気で楽しみ、シゴトをもっとおもしろくしていきたい。
これが、私がブランディング事業に踏み出した理由です。